≪数年前に腰の圧迫骨折をして、膝の調子も悪くてね。》
今にも心が折れてしまいそうな切実な思いを打ち明けてくださった80代の女性。
≪治療を色々やってきたわ。一時的には楽になるけど、実際に日常生活が楽になっていない≫
そのことに気づいたそうです。
女性の膝はまっすぐ正面を向いておらず内側に向いています。
女性には膝のお皿(膝蓋骨)の両端を指で軽くつまむように触れてもらいました。
そうすると本人が膝の向きを認識しやすくなります。
ココがまっすぐです!と伝えると、
落胆するどころか声がワントーン上がって「そうなんだ〜!はじめて知ったわ」。
なんだか楽しそうで私も嬉しくなりました。
それから椅子の立ち上がり動作を確認します。
股関節幅に足を置き、膝とつま先をまっすぐにそろえます。
いざ立ち上がろうとすると全く足に力が入りません。
膝と膝をくっつけて、内股にしないと立ち上がることができないのです。
「筋力不足だわ・・・マシンで筋トレしなきゃ」と、何度もおっしゃっていました。
ただ、ここからが大逆転のはじまり!
女性には椅子に座ったまま足裏に体重をかける(地面を踏む)練習を行いました。
足裏全体で床を感じられますか?「はい、感じます」
足裏に体重をかけると坐骨周辺に力が入る感じはありませんか?「・・・あっ!わかります」
それがお尻に力が入る感覚ですよ!「あれ、立てる気がしてきた」
すると、膝の向きが全くぶれることなくスッと立ち上がることができたのです。
私は、そのときの表情を忘れることはできません。
目をキラキラさせて興奮気味に「できた!え!どうして。膝を意識しなくても楽に立てた」と大喜び。
時間にして2,3分の出来事です。
私はすかさず女性に、これは筋力不足が原因だったんですかね?と訊きました。
「えーっと、私の思い込みね」
コツ(感覚)をつかめば、体は楽に動けると実感していただけました。
体を動かす前の姿勢、つまり足の位置、膝の角度によって力の入り方が変わってきます。
筋力不足だと本人が思い込んでいたことも、体を思うように動かせない大きな足掛かりになっていました。
姿勢、動作は本人の心構えひとつで一瞬にして変わることがあるのです。
お読みいただきありがとうございました。(^^♪
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